Episode #007 ドロスィー・フィールズのとんだ劇場デビュー エリントン楽団と歌手とのリハーサルもすませ、初演の夜は客席に父のルー、母、最初の夫ジョウ、兄のハーバートも呼んで迎えた。父母はドロスィがショウ・ピズィネスに入るのに猛反対で、彼女のオ能を鑑定してもらう意味もあって、父の親しい友人でもあるウォルター・ウィンチェルに同席してもらっていた。
Episode #006 「じゃその混じってるという奴がだれか言ってみてくれ」 トラミー・ヤング Trummy Young が、ウィリィ・ザ・ライオン・スミス Willie ‘the Lion’ Smith がリード・アルトを担当していたときのハリー・ジェイムズ・バンドについて語る。
Episode #005 ジェリーはポケットから大きなピストルを出して キッド・オリィ Edward ‘Kid’ Ory が’23年のオーケイ OKeh・レイベルでレコーディングしたときのジェリー・ロウル・モートン Jelly ‘Roll’ Morton について次のように語る。
Episode #004 ジミー・ロウルズがジョージ・ムラツにつけたあだ名 ピアニストのジミー・ロウルズ Jimmy Rowles はベースのジョージ・ムラツ George Mraz にあだ名をつけてやった。このとても才能ゆたかなベース奏者、ジョージはチェコスロヴァキア生れだった。ジミーは彼のベースの演奏を〝バード baaad!〞(バンド用語、ミュージシャンの隠語で〈うまい〉という意味で、〈bad 悪い、へた〉の意味をひっくり返している)と評していた。
Episode #003 二つの間違い ディック・ジョンソン Dick Johnson がアーティ・ショーに彼の新しいバンドの音楽監督として選ばれたとき、ディックは西海岸の楽器屋に電話して新しい譜面台を注文した。電話を受けた若い男はとても親切で、色や重さや字体のデザインなどを説明してくれた。ディックは彼に譜面台の前面に〝The Artie Shaw Orchestra〞と入れてくれるように注文した。
Episode #002 「うん、どうやらこのバンドが好きになってきたな」 フレッチャー・ヘンダーソンはルイ・アームストロングに彼のバンドに入らないかと誘ったが、その最初のリハーサルのときのアームストロングについて彼はこう語る。
Episode #001 世界最高のジャズ・バンド 〝世界最高のジャズ・バンド〞という肩書はいつもトラブルのもと。オクラホマ・シティのあるクラブで一人の女性が「あなたたちホントに世界最高のバンドなの?」と訊いたから、バド・フリーマン Bud Freeman(テナー・サックス奏者)は「そうですよ」と答えた。