研究」カテゴリーアーカイブ

【研究】オスカー・ハマースタイン二世のエッセイ 1(ヨーロッパ、ロシアからの移民の作曲家)

ヨーロッパ、ロシアからの移民の作曲家は19世紀末から今世紀初めにかけて非常に多くアメリカに渡ってきている。アーヴィング・バーリンを初めとして、ヴァーノン・デュークはもちろん、[Be My Love]のニコラス・ブロツキィ然り、[Wild Is the Wind]のディミトリィ・ティオムキン然りである。

【研究】アート・テイタム

アート・テイタム Art Tatum (1909–’56)は、ノース・キャロライナ州からオウハイオウ州トリードウ Toledo へと、20世紀初め頃に移ってきた音楽家の両親のもと、’09年に生れている。彼の両親もその一部だった南部から北部への黒人の大移動について、Wikipedia 英語版はテイタムの解説のなかで詳説しているので、この本の主題からはやや逸れるが触れてみよう。

【研究】アレック・ワイルダーのアメリカ・ポピュラー音楽論

アレック・ワイルダーは著書《American Popular Music》で[Without a Song]に触れて「これは事実上アート・ソング art song だ」と書いている。art song とか arty という表現で〈芸術っぽい、芸術を気取っている、芸術的すぎる〉という否定的な意味に使い、そういう意味ではリチャード・ロジャーズもときにはジェロウム・カーンもやり玉に挙げる。