改訂版」カテゴリーアーカイブ

[Like Someone in Love]Like Someone in Love

ランドルフ・スコット Randolph Scott、ジプスィ・ロウズ・リー Gypsy Rose Lee 主演の1944年の映画『Belle of the Yukon ユーコンの美女』に挿入された曲で、ヴァン・ヒューゼンとバークのコンビが作っている。映画ではダイナ・ショア Dinah Shore がこの曲と[Sleighride in July 7月の橇滑り]とを歌い、後者の方がヒットしたが、同時期にビング・クロズビィもこの二曲をレコードにしていて、それはチャートでは15位まで昇っている。

[Kansas City]Kansas City

ジェリー・リィバーとマイク・ストラーの二人の手になるブルースで、映画やミュージカルとは関係なく1952年に作られている。同年リトゥル・ウィリー・リルフィールド Little Willie Littlefield が歌い、それは小さなヒットに留まったが、’59年にウィルバート・ハリソン Wilbert Harrison が歌って大きなヒットになっている。それからは多くの人が録音し、なんと300点も出ているという。

[Just You, Just Me]Just You, Just Me

これはレイモンド・クレイジスとジェスィ・グリーアが1929年の映画『Marianne』に書き入れた曲である。評論家クライヴ・ハーシュホーン Clive Hirschhorn は「ミュージカル映画の歴史のなかでも女性(マリオン・デイヴィーズ Marion Davies)と一匹の豚が主役の地位を取りあった唯一の作品だろう」と書いている。

[Just Squeeze Me]Just Squeeze Me

’46年にエリントンが書いたインストルメンタル[Subtle Slough]にリー・ゲインズが歌詞をつけて出来上がったのがこの曲で、それほど大きなヒットとはならなかったが、判りやすく粋なメロディの、魅力のある歌だからか、徐々に多くの人が歌い演奏する曲となってきて、もう立派なスタンダード曲と言えそうだ。

[I’ve Grown Accustomed to Her ]I’ve Grown Accustomed to Her Face

これはアラン・J・ラーナーとフレデリク・ロウの詞曲で’56年のミューズィカル【My Fair Lady マイ・フェア・レイディ】に入れられた曲だ。そこでは最後のエンディングの手前で歌われた。昭和30年代のNHKラジオでは番組の間の空き時間などによくこういうミューズィカル曲を流していて、ジャズやミューズィカルに関心をもつよりも前の中学時代の私は、こういう曲をラジオから自然と吸収していた。

[I’ve Got You under My Skin]I’ve Got You Under My Skin

この曲は1936年のエリナ・パウエル Eleanor Powell 主演のミュージカル映画『Born to Dance』に入れられ、そこではヴァージニア・ブルース Virginia Bruce が歌った。その年この曲はアカデミー賞にノミネイトされたが、受賞は逸している。また’46年のコウル・ポーターの伝記映画『Night and Day』にも使われている。

[I’ve Got a Crush on You]I’ve Got a Crush on You

’28年のガーシュウィン兄弟によるミュージカル【Treasure Girl】に挿入されたもので、楽譜には〝Gaily 楽しく〞という但し書きが入っていて、最初の曲名は[Crush on You]というものだった。しかしこの曲は二年後の同兄弟のミュージカル【Strike up the Band】に挿入し直され、ここでタイトルが[I’ve Got a Crush on You]に変えられた。

[I’m Gonna Sit Right Down and Write Myself a Letter]I’m Gonna Sit Right Down and Write Myself a Letter

ジョウ・ヤング、フレッド・E・アーラートの’35年の作品で、最初はファッツ・ワーラーのレコードがベスト・セラーになった。それから’56年にビリー・ウィリアムズ Billy Williams 歌、ジャック・プレイス Jack Pleis 指揮のオーケストラで録音したMGM盤が二百万枚売って、翌年ビルボードで3位と大きくリヴァイヴァルしている。