[Wives and Lovers]Wives and Lovers ‘63年にデイヴィド/バカラック組が書いた曲で、多くの人が歌ったが、ジャック・ジョーンズ Jack Jones のレコードが翌年のグラミー賞をもらった。これはまだ作詞曲の二人がそれほど有名にはなっていない初期のヒット作で、いくらかジャズっぽさが感じられる。というわけでジャズ歌手も結構とりあげている。
[Whisper Not]Whisper Not ベニー・ゴルソンの’56年のヒット曲で、当時彼も所属していたアート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズの演奏でまず有名になり、あとからレナード・フェザーによって歌詞がつけられた。題名の Whisper not は Don’t whisper の語順を変えただけで、意味は同じである。
[Where or When]Where or When 1937年のロジャーズ/ハートのミューズィカル【Babes in Arms】に挿入されたもので、舞台ではレイ・ヘザートン Ray Heatherton 扮する Valentine LaMar とミツィ・グリーン Mitzi Gree 扮する Billie Smith によって歌われた。ある日ヴォードヴィルの芸人夫婦の子であるヴァルは、両親が5ヶ月のヴォードヴィル・ツァーに出かけたあと、家の玄関にヒッチハイカーのビリーがいるのを目にする。
[What’s New?]What’s New? ビング・クロズビィの弟のボブ・クロズビィ率いる《Bob Cats ボブ・キャッツ》というバンドで長年ベースを弾いていたボブ・ハガートの書いた曲で、あとからバークが歌詞をつけたものである。ハガートはクロズビィのバンドに最後までいて、多くの曲ならびに編曲を提供している。
[Wave (Vou Te Contar)]Wave (Vou Te Contar) アントニオ・カルロス・ジョビンの書いたボサノヴァ曲で、彼の数かずの有名なボサノヴァ曲のなかでは比較的新しく、アメリカで録音され’67年に発売された。そして大抵はポルトガル語の詩に対して誰かアメリカの作詞家が英語の詩をつけるのが慣例だが、これは彼自身が英語の詩をつけている。
[Try a Little Tenderness]Try a Little Tenderness この曲はそれほど知名度があるとは言えないが、根強い人気をもっている曲で、ウッズ、キャンベル、コネリーの共作という形で1932年に作られている。この三人はいずれも作詞と作曲の両方をやるが、キャンベルとコネリーは二人で組んで作詞している曲が多く、ウッズは作曲が本業のようだ。
[Time After Time]Time After Time この曲は1947年の映画『It Happened in Brooklyn』のなかでシナトラによって歌われたが、当時ジミー・ドースィ、トミー・ドースィ、テディ・ウィルソンのそれぞれのオーケストラでレコーディングされ、以後多くの人に歌われて、今はもうお馴染みの曲になっている。
[This Masquerade]This Masquerade リアン(正確にはアメリカ発音でリアンという発音が最も近い)・ラッセルの作った曲で、[Tight Rope]という曲の裏面で出され、あまり目立たなかったが、ジョージ・ベンソンの’76年のヒットで大変有名になった。ビルボードでは10位に、カナダでは8位にまで昇った。またベンソンの歌は’77年度のグラミー賞をもらっている。
[Summertime]Summertime ジョージ・ガーシュウィンが1935年に書いたフォーク・オペラ【Porgy and Bess ポーギィとベス】のなかの曲で、作詞はデュボウス・ヘイワードによっている。【ポーギィとベス】は、デュボウス・ヘイワードの書いた’25年の小説《ボーギィ》基に、ヘイワードが台本を書き、作詞はヘイワードとアイラ・ガーシュウィンが分担して当たった。
[Summer Knows, The]The Summer Knows アランとマリリンのバーグマン夫妻が作詞し、ミシェル・ルグランが作曲して、’71年の映画『Summer of ’42』(Warner)の主題歌として使われた曲だ。