[I Could Write a Book]I Could Write a Book ロジャーズ/ハートが’40年のミュージカル【Pal Joey】に書いた曲で、これにはヴィヴィアン・スィーガル Vivieanne Segal と、プロードウェイ・ミュージカルには唯一の主演となったジーン・ケリーが出演し、なかでジーン・ケリーとリーラ・アーンスト Leila Ernst がこの曲を歌った。
[Glad to Be Unhappy]Glad to Be Unhappy これはロレンズ・ハートとリチャード・ロジャーズが’36年4月に開演したミュージカル【On Your Toes】に書いた作品で、このミュージカルに入れられた曲のなかでは[There’s a Small Hotel]のほうが有名になったし、歌ではないがバレエ曲として挿入された[Slaughter on Tenth Avenue]はもっと大きな反響を呼び起こしたので、この曲はまったく地味な存在だった。
[Lady Is a Tramp, The]The Lady Is a Tramp 1937年のロジャーズ&ハートのコンビによるミュージカル【Babes in Arms】に挿入された曲で、[My Funny Valentine]、[Johnny One Note]、[Where or When]などとともにスタンダード曲として残っている。
[Dancing on the Ceiling]Dancing on the Ceiling ロジャーズとハートのよく知られた作品だが、’30年にまず【Simple Simon】というブロードウェイ・ミュージカルに使うために用意されたが使われず、同年の【Evergreen】というロンドンのミュージカルに使われている。
[Where or When]Where or When 1937年のロジャーズ/ハートのミューズィカル【Babes in Arms】に挿入されたもので、舞台ではレイ・ヘザートン Ray Heatherton 扮する Valentine LaMar とミツィ・グリーン Mitzi Gree 扮する Billie Smith によって歌われた。ある日ヴォードヴィルの芸人夫婦の子であるヴァルは、両親が5ヶ月のヴォードヴィル・ツァーに出かけたあと、家の玄関にヒッチハイカーのビリーがいるのを目にする。
[My Buddy]My Buddy ガス・カーンとウォルター・ドナルドソンのコンビで1922年に作られた曲で、映画やショウには関係なく出された。《The American Song Book: The Tin Pan Alley Era》(Philip Furia and Laurie Patterson, Oxford University Press, 2016)には「ドナルドソンの許嫁が亡くなり、彼女のことを想ってその悲しみを彼が曲にした」とある。
[East of the Sun]East of the Sun この曲はブルックス・バウマンが’34年のプリンストン大学の Triangle Club のショウ【Stags at Bay】に書いた3曲のうちの1曲だ。ノルウェイの民話に、王子様とその母君が「太陽の東と月の西に住む」と歌われ、彼はそこからヒントを得てこの題名をとった。スコットランドの詩人アンドルー・ラング Andrew Lang の編纂した童話集で1889に出版されたという。
[You Are Too Beautiful]You Are Too Beautiful これはロジャーズ・アンド・ハートの1932年の曲で、’33年の映画『Hallelujah, I’m a Bum』(United Artists)に主題歌として使われた。そのなかではアル・ジョルソン Al Jolson がこれを歌っている。これはそれほど大きいヒットにはならなかったようで、のちに’53年8月にボブ・エヴァリィ Bob Ebberly が歌ったものがわずかに30位にチャート入りしただけだった。