[Love Me or Leave Me]Love Me or Leave Me これはガス・カーン作詞、ウォルター・ドナルドソン作曲の’28年の作品で、ルース・エティングの持ち歌として大変有名になった曲だ。エティングが同年のエディ・キャンターの主演のミュージカル【Whoopee】で歌った。
[Down by the Riverside]Down by the Riverside この曲はトラディショナルで、もとは黒人霊歌(スピリチュアル)からできあがったものだ。《歌曲大辞典》には1865年という成立年が与えられていて、Ain’t gwine study war no more という副題がふされている。
[I’ll See You in My Dreams]I’ll See You in My Dreams ガス・カーン作詞、アイシャム・ジョーンズ作曲で’24年に映画、ミュージカルとは関係なくつくられた曲で、ジョーンズのバンドがこれを演奏してヒットした。
[Falling in Love with Love]Falling in Love with Love ロレンズ・ハートとリチャード・ロジャーズが’38年のミュージカル【The Boys from Syracuse】に書いた曲で、そのなかではミュリエル・アンジェラス Muriel Angelus が歌った。
[Chloe (Song of the Swamp)]Chloe (Song of the Swamp) これは作詞ガス・カーン、作曲ニール・モレットで1927年につくられた曲である。モレットはチャールズ・ダニエルズの別名だ。同じ[Chloe]というアル・ジョルソンの同名異曲があるので、この曲は括弧して Song of the Swamp と言われる。
[Carioca]Carioca カーン、エリスクが作詞、ユーマンズが作曲して、’33年のフレッド・アステアとジンジャー・ロジャーズのコンビの映画第一作『Flying Down to Rio』に挿入された曲である。
[Bill Bailey, Won’t You Please Come Home?]Bill Bailey, Won’t You Please Come Home? これはヒューイ・キャノンという人が書いた曲で、’02年にその楽譜が出版されている。が本によっては Traditional と書かれていたり、また曲名も please が抜けていたり、BiII Bailey が最後にきているものもある。
[Manhattan]Manhattan ロジャーズ/ハートの書いた最初のヒット曲で、’25年のレヴュー【The Garrick Gaieties】のなかでジューン・コクレイン June Cockrane とスターリング・ホロウェイ Sterling Holloway が歌った。
[Liza]Liza ガス・カーンとガーシュウィン兄弟がフローレンズ・ズィーグフェルド制作の’29年のミュージカル【Show Girl】に書いた曲で、舞台では当時名前が売れつつあったデューク・エリントン楽団が伴奏し、ニック・ルーカス Nick Lucas がこれを歌いルビィ・キーラー Ruby Keeler が踊った。
[Little Brown Jug]Little Brown Jug この曲はアメリカの俗謡、伝承歌謡といったところだが、1869年にジョウゼフ・E・ウィナー Joseph E. Winner という人がR・A・イーストバーン R. A. Eastburn なる偽名で作詞作曲した、と《歌曲大辞典》やイーウェンの《American Popular Songs》には書かれている。