[Auld Lang Syne](Christmas) Auld Lang Syne これはふだん[螢の光]と言われている曲で知らない人はいないだろう。このメロディはスコットランドに伝わるもので、最初に楽譜が出版されたのは1687年だという。歌詞の方も、書いたというよりも巷間に流布するものをまとめあげたと言うべきだろうが、最初はすでに1586年の出版物に現れている。
[Angels from the Realms of Glory]Angels from the Realms of Glory アイルランド人のジェイムズ・モントゴメリーが1816年のクリスマス・イヴに新聞に発表した詩に、のちにヘンリー・T・スマートが作曲してできあがったキャロル(聖歌)である。モントゴメリーは1771年にスコットランドで生れている。
[Angels We Have Heard on High (Westminster Carol)]Angels We Have Heard on High (Westminster Carol) これは作者不詳で、たいていは19世紀フランスでできたキャロルだと言われている。それは最初の出版物が1855年にフランスで出された《新感謝祭賛歌集 Nouveau recueil de cantiques》で、主にフランスで歌われてきたという理由からだ。
[Spring Is Here]Spring Is Here ロレンズ・ハートとリチャード・ロジャーズの作品で、1938年のミュージカル【I Married an Angel】に使用挿入された。そのなかではデニス・キング Dennis King とヴィヴィアン・スィーガル Vivienne Segal によって歌われた。
[Ev’rything I’ve Got]Ev’rything I’ve Got ロジャーズ・アンド・ハートの1942年の作品で、同年のミュージカル【By Jupiter】に使われた曲である。そのなかではレイ・ボルジャーとビーネイ・ヴェヌータ Benay Venuta によって歌われた。
[San Francisco (Open Your Golden Gate)]San Francisco (Open Your Golden Gate) 年輩の人にはたいへん懐かしいこのメロディは、1936年の同名の映画『San Francisco』(MGM)の主題歌である。ガス・カーンが作詞し、ブロニスロー・ケイパーとウォルター・ジャーマンが作曲し、映画にはジャネット・マクドナルドとクラーク・ゲイブルが主演し、ほかにもスペンサー・トレイスィ、シャーリィ・ロスらが出演した。
[My Baby Just Cares for Me]My Baby Just Cares for Me ガス・カーン作詞、ウォルター・ドナルドソン作曲で1930年につくられた曲だ。同年の映画『Whoopee』(United Artists)に使われ、エディ・キャンターによって歌われた。いまは有名になった[Makin’ Whoopee]も入っていて、どちらもキャンターらしさが横溢した歌であり曲である。
[Swing Low, Sweet Chariot]Swing Low, Sweet Chariot トラディショナルのスピリチュアル曲で、最初に楽譜にされたのは1872年のようである。これは確実なことが判らなかった。奴隷解放令が出され南北戦争が終結して一息ついた1870年代に、アメリカ史で初めてのスピリチュアル・ブームが起き、そのときジュビリー・スィンガーズが歌ったのが形としては最初だったようだ。
[Lonesome Road]Lonesome Road アメリカ黒人のあいだに伝わっていた古いスピリチュアル(霊歌)で、トラディショナル曲である。1865年にスピリチュアル曲集が初めて出版され楽譜化されたので、書物によってはその年代が書かれている。
[King Porter Stomp]King Porter Stomp ジェリー・ロウル・モートンが伝説的なピアニストのポーター・キングに捧げてつくったジャズ黎明期の有名な作品だ。1923年に彼自身が最初のレコーディングをしたが、クレディットは’24年になっている。