[Danny Boy]Danny Boy アイルランド民謡で、日本人も学校で習う曲の一つである。従ってメロディは多くの人に知られている。このメロディは昔からあって流布していたものだが、1855年に[Londonderry Air ロンドンデリーの歌]として楽譜化されたのが印刷されたものの最初で、作曲者は知られていない。
[When the Saints Go Marchin’ In]When the Saints Go Marchin’ In トラディショナルの曲で、作り手は判っていない。ニューオルリンズで古くから葬送曲として演奏されていたもので、墓地へ行った帰りに行列とともにバンドが演奏した。
[Careless Love]Careless Love 有名なトラディショナルで、作者は不明である。ただし《歌曲大辞典》には1840から1895年ごろのあいだに成立したものと書かれていて、’11年に最初の楽譜が出版されている、とある。
[St. James Infirmary]St. James Infirmary 元はトラディショナルとして伝えられていた曲だが、’29年にジョウ・プリムロウズが作詞し、曲として著作権登録したものだ。’30年にキャブ・キャロウェイが歌ってヒットし、彼の初めてのヒット曲となった。
[Frankie and Johnny]Frankie and Johnny これは作者が判っていない曲で、多分1870-75年ごろに成立したとされている俗謡である。《歌曲大辞典》には「トーマス・ビーア Thomas Beer がこの歌は1850年代の実際の出来事に由来するものだと指摘し、ヴィクスバーグ Vicksburg の包囲のときに歌われたものだと主張している」とある。
[Nobody Knows the Trouble I’ve Seen]Nobody Knows the Trouble I’ve Seen これは1865年ごろにはできていたと考えられるトラディショナルの曲である。最初の楽譜はフィスク大学のジュビリー・スィンガーズがそのレパートリィをまとめた曲集に収録されたもので、1880年に出版された。
[Greensleeves]Greensleeves これは英国の民謡で現代まで歌いつがれてきたポップ・ソングである。そのもとは16世紀末の英国で流行した作者不詳の大衆歌謡で、正確にはその百年前あたりから英国北部で歌われたり演奏されてきたものだ。
[Down by the Riverside]Down by the Riverside この曲はトラディショナルで、もとは黒人霊歌(スピリチュアル)からできあがったものだ。《歌曲大辞典》には1865年という成立年が与えられていて、Ain’t gwine study war no more という副題がふされている。
[Bill Bailey, Won’t You Please Come Home?]Bill Bailey, Won’t You Please Come Home? これはヒューイ・キャノンという人が書いた曲で、’02年にその楽譜が出版されている。が本によっては Traditional と書かれていたり、また曲名も please が抜けていたり、BiII Bailey が最後にきているものもある。
[Little Brown Jug]Little Brown Jug この曲はアメリカの俗謡、伝承歌謡といったところだが、1869年にジョウゼフ・E・ウィナー Joseph E. Winner という人がR・A・イーストバーン R. A. Eastburn なる偽名で作詞作曲した、と《歌曲大辞典》やイーウェンの《American Popular Songs》には書かれている。