[Walkin’ My Baby Back Home]Walkin’ My Baby Back Home 映画、ミュージカルとは関係なく、ロイ・タークとフレッド・E・アーラートが’30年に書いた曲だ。最初に歌ったのはハリー・リッチマンで、楽譜によっては彼の名前がクレディットに入っている場合もあった。
[Waiting for the Robert E. Lee]Waiting for the Robert E. Lee これはラグタイムのスタンダードといった曲で、L・ウルフ・ギルバート作詞、ルイス・フランク・ミュア作曲で1912年につくられた古典中の古典だ。作詞のギルバートが、ルイズィアナ州ベイトン・ルージュの川岸の突堤で黒人たちがミスィスィッピー川の汽船〝リー将軍号〞から積み荷を降ろしているのを見て、そのありさまを唄に書いた。
[Violets for Your Furs]Violets for Your Furs トム・アデア作詞、マット・デニス作曲の’41年のバラードで、映画、ミュージカルとは関係ない。これはデニスがトミー・ドースィ楽団のアレンジャーとして同楽団に提供した曲の一つだ。
[Very Thought of You, The]The Very Thought of You レイ・ノウブルが’34年につくった曲で、当時はノウブル自身のレコードとグレン・グレイのカサロマ・オーケストラのものが売れた。少したって’44年の同題名の映画『The Very Thought of You』の主題歌としても使われたが、これは映画としては駄作の部類で話題にならなかった。
[Until the Real Thing Comes Along]Until the Real Thing Comes Along 普通カーン、チャップリン組の作として言及されるが、上記のようにホリナー、ニコルズ、フリーマンも加えて五人の作品として’36年につくられている。
[Under a Blanket of Blue]Under a Blanket of Blue クレディットでは共作となっているが、ジェリー・リヴィングストン作曲で、アレン・J・ニーバーグとマーティ・サイムズ作詞の、’33年の作品だ。映画、ミュージカルとは関係なく、2小節目で短三度の音にいく甘ったるいメロディをグレン・グレイとカサロマ・オーケストラがヒットさせた。
[Undecided]Undecided トランペットのチャーリィ(チャールズ)・シェイヴァーズが作曲し、スィドニー・ロビンが作詞した曲で、’39年にエラ・フィッツジェラルドの歌でチック・ウェブ楽団のレコードが売れてヒットした。
[Two Sleepy People]Two Sleepy People フランク・レッサーが作詞し、ホウギィ・カーマイケルが作曲して、1938年の映画『Thanks for the Memory』(Paramount)に使われた曲だ。そのなかではボブ・ホウプとシャーリー・ロスが、主題歌[Thanks for the Memory]と同じく、これを歌った。
[Twelfth Street Rag]Twelfth Street Rag ラグと名にあるように、’14年にユーデイ・L・ボウマンによって書かれたラグタイム曲である。デイヴィド・イーウェンはクラシック(古典)と呼んでいるが、まさに古典ゆえだろうか、書物によってそのつくられた年代が同じでなく、’11年、’09年などと書いてあるものもあった。