[In a Sentimental Mood]In a Sentimental Mood デューク・エリントンの有名な曲で、ジャズファンで知らない人は少ないだろう。1935年につくられたインストゥルメンタルで、歌詞はあとからつけられ、そのときはエリントン自身が作詞曲両方やったことになっている。作詞はエリントン自身ではないと思うが、とにかく両方彼の名が入っている。
[It’s De-Lovely]It’s De-Lovely この曲はコウル・ポーターが1936年のミューズィカル【Red, Hot and Blue】に入れたもので、若い男女が恋に落ち結婚し、子供をつくりその子供が成人し成功するまでを、言葉遊びふうに語った唄だ。またポーター得意のリスト・ソングの一種ともとれるかもしれない。
[Let There Be Love]Let There Be Love イアン・グラント作詞、ライオネル・ランド作曲で1940年につくられた曲で、ミュージカル、映画とは関係ない。この曲は最初はビギンとしてつくられたようだ。
[Linger Awhile]Linger Awhile ハリー・オウエンズ、ヴィンセント・ロウズの二人による曲で、ミュージカルや映画とは関係なく1923年につくられている。ポール・ホワイトマン楽団の得意ナンバーになり、そのレコードは’24年2月にチャートの1位にのぼり、4週維持して二百万枚以上売れた。
[Maybe You’ll Be There]Maybe You’ll Be There この曲はミュージカル、映画とは関係なく、サミー・ギャロップ作詞、ルーブ・ブルーム作曲で1947年につくられている。同年早くにゴードン・ジェンキンズのオーケストラがチャールズ・ラヴェア Charles Lavere の歌で録音してデッカから出したが、すぐには売れなかった。どういうわけか翌年になって売れはじめ、’48年6月に3位までのぼり合計30週チャートに在位して、中くらいのヒットになった。
[Midnight Sun]Midnight Sun ライオネル・ハンプトンの最大傑作と言うべき曲で、1947年の作品だ。クレディット上ではソニー・バークとの共作になっているがその理由は判らない。歌詞は’54年にジョニー・マーサーがつけたものだ。もちろんもとはインストゥルメンタルとして作られ、ハンプトン楽団のデッカのレコードが最初だった。
[Muskrat Ramble]Muskrat Ramble キッド・オリィの1926年の曲で、ルイ・アームストロングのホット・ファイヴのレコードが表向きには最初の録音だった。というのは彼はかなり前にこれをつくったらしいのである。ただ正確なことはもう今では判らないのが実情だ。
[New York State of Mind]New York State of Mind ビリー・ジョエルが1975年につくり、’76年5月に発表したアルバム《Turnstiles》に入れられた曲である(Turnstiles は地下鉄などの回転式改札)。彼は’71年に最初のアルバム《Cold Spring》を出した(’72年という記述もあった)が、まだ彼の曲はあまりヒットせず、そのあと’73年に生活苦で仕方なく西海岸に行った。
[Old Folks]Old Folks ウィラード・ロビソンの1938年の曲で、ミュージカル、映画とは関係ない。スティーヴン・フォスターの[Old Folks at Home](邦題は[スワニー川])は有名だが、もちろんこれは別の曲でそれに較べればはるかに地味なものの、歌よりもジャズ・ミュージシャンに多く採りあげられて案外人気のある曲である。
[Softly as in a Morning Sunrise]Softly as in a Morning Sunrise オスカー・ハマースタイン二世作詞、スィグマンド・ロンバーグ作曲で、1928年のオペレッタ【The New Moon】に入れられた曲で、そこではウィリアム・オニール William O’Neal が歌った。