[Love for Sale]Love for Sale ’30年末に開演したコール・ポーターのミュージカル【The New Yorkers】に入れられた曲で、放送禁止の処置を受けたこともあって有名な曲になった。しかしミュージカルの方は12月8日開演し翌年5月に閉幕して168回しか続かず、ブロードウェイ初登場のジミー・デュランティ Jimmy Durante (1893-1980)がやくざの子分役で受けたことを除けば、あまり成功しなかった。
[Love (L-O-V-E)]Love (L-O-V-E) 日本でもポップスとしてヒットしたので、かなりよく知られている曲だ。ドイツ人トランペッターのベルト・ケンプフェルトが曲をつくり、ユダヤ系のミルト・ゲイブラーか歌詞をつけるという、戦前戦中にはありえない、戦後20年のアメリカでしか起きえないような奇跡の組み合わせでできた曲である。
[Lot of Livin’ to Do, A]A Lot of Livin’ to Do アダムズ、ストラウスのコンビが’60年のミュージカル【Bye, Bye Birdie】のために書いた曲で、そのなかではディック・ゴーティアー Dick Gautier とスーザン・ワトソン Susan Watson が歌った。
[Look for the Silver Lining]Look for the Silver Lining B・G・デスィルヴァとジェロウム・カーンがミュージカル用に書いた曲だが、そのミュージカルは没になり、’19年の【Good Morning, Dearie】に使われた。
[Long Ago and Far Away]Long Ago and Far Away これはアイラ・ガーシュウィン作詞、ジェロウム・カーン作曲で1944年のミュージカル映画『Cover Girl』(Columbia)に使われた曲だ。映画にはリタ・ヘイワースとジーン・ケリーが出演し、ケリーがこの曲を歌った。
[Liza]Liza ガス・カーンとガーシュウィン兄弟がフローレンズ・ズィーグフェルド制作の’29年のミュージカル【Show Girl】に書いた曲で、舞台では当時名前が売れつつあったデューク・エリントン楽団が伴奏し、ニック・ルーカス Nick Lucas がこれを歌いルビィ・キーラー Ruby Keeler が踊った。
[Little White Lies]Little White Lies これは映画やミュージカルには関係なく、ウォルター・ドナルドソンがガイ・ロンバード Guy Lombardo のために書き、ロンバードと彼のロイアル・カナディアンズ Royal Canadians がレコードにしてヒットした。
[Little Girl Blue]Little Girl Blue ロジャーズ/ハートが’35年につくったもので、ミュージカル【Jumbo】に挿入使用された曲だ。このミュージカルは二人がハリウッドからもどり、ブロードウェイに復帰した最初の作品となった。
[Linger Awhile]Linger Awhile ハリー・オウエンズ、ヴィンセント・ロウズの二人による曲で、ミュージカルや映画とは関係なく1923年につくられている。ポール・ホワイトマン楽団の得意ナンバーになり、そのレコードは’24年2月にチャートの1位にのぼり、4週維持して二百万枚以上売れた。