[My Funny Valentine]My Funny Valentine ロレンズ・ハートとリチャード・ロジャーズの名コンビでつくられ、1937年のミュージカル【Babes in Arms】に使われた。そこではミッツィ・グリーン Mitzi Green がヴァレンタイン役のレイ・ヘザートン Ray Heatherton に向けて歌い’39年の映画化『Babes in Arms』(MGM)ではジュディ・ガーランドが歌った。
[My Foolish Heart]My Foolish Heart ダナ・アンドルーズ Dana Andrews とスーザン・ヘイワード Susan Hayward 主演の1949年の映画『My Foolish Heart』の主題歌で、ヴィクター・ヤング作曲とネド・ワシントン作詞で作られた。原作はJ・D・サリンジャー J. D. Salinger の’48年の短編《コネティカットのウィギリー叔父 Uncle Wiggily in Connecticut》で、《ライ麦畑で捕まえて The Catcher in the Rye》など彼のほかの作品は映画化による改変が激しく、〝原作者から「映画化と称する」ことへの承認を得られず、サリンジャー作品の映画化はこれだけだ〞という指摘もあったほどだ。
[My Favorite Things]My Favorite Things リチャード・ロジャーズとオスカー・ハマースタイン二世によるミュージカル【The Sound of Music】のなかの曲で、1959年の作品だ。ブロードウェイではメアリー・マーティン Mary Martin が歌い、1965年の映画化ではジュリィ・アンドルーズ Julie Andrews が歌った。
[My Buddy]My Buddy ガス・カーンとウォルター・ドナルドソンのコンビで1922年に作られた曲で、映画やショウには関係なく出された。《The American Song Book: The Tin Pan Alley Era》(Philip Furia and Laurie Patterson, Oxford University Press, 2016)には「ドナルドソンの許嫁が亡くなり、彼女のことを想ってその悲しみを彼が曲にした」とある。
[My Blue Heaven]My Blue Heaven この曲は作詩のジョージ・ホワイティングがヴォードヴィルで使ったのが最初で、1924年のことである。ヴォードヴィル vaudeville は歌、踊り、パントマイム、漫才、曲芸などをまじえたショウで、最初はフランス語でノーマンディ Normandy の Vau de Vire の詩人O. Basselin の作曲になる流行歌をさして言ったらしいが、時代が下ってアメリカでヴァラエティ・ショウに近いものをさすようになった。
[My Baby Just Cares for Me]My Baby Just Cares for Me ガス・カーン作詞、ウォルター・ドナルドソン作曲で1930年につくられた曲だ。同年の映画『Whoopee』(United Artists)に使われ、エディ・キャンターによって歌われた。いまは有名になった[Makin’ Whoopee]も入っていて、どちらもキャンターらしさが横溢した歌であり曲である。
[Muskrat Ramble]Muskrat Ramble キッド・オリィの1926年の曲で、ルイ・アームストロングのホット・ファイヴのレコードが表向きには最初の録音だった。というのは彼はかなり前にこれをつくったらしいのである。ただ正確なことはもう今では判らないのが実情だ。
[Mountain Greenery]Mountain Greenery ロジャーズ/ハートの初期の作品で、レヴュー【The Garrick Gaieties of 1926】に使われた曲である。そのなかではボビー・パーキンズ Bobbie Perkinsとスターリング・ホロウェイ Sterling Holloway によって歌われた。
[More Than You Know]More Than You Know ロウズ、エリスクが作詞しユーマンズが作曲して、ミュージカル【Great Day】に挿入された曲で、そのなかではメイヨ・メソット Mayo Methot がこれを歌った。
[More I See You, The]The More I See You マック・ゴードン作詞、ハリー・ウォレン作曲で1945年につくられた曲だ。そして同年のミュージカル映画『Billy Rose’s Diamond Horseshoe』(20th Century-Fox)に使われ、そこでは若い医者役のディック・ヘイムズが歌った。