Standard」カテゴリーアーカイブ

[You’re the Top]You’re the Top

これはコウル・ポーターの作品で、1934年のミュージカル【Anything Goes】に入れられた曲だ。そのなかではエセル・マーマンとウィリアム・ギャクストンがこれを歌った。このミュージカルの映画化『Anything Goes』では、’36年版(Paramount)で同じマーマンとビング・クロズビィがこの曲を歌い、’56年版(同)でクロズビィ、ミッツィ・ゲイナー、ドナルド・オコナーらが歌った。がいずれも歌詞はかなり変えられていた。

[You’re Nobody ’Til Somebody Loves You]You’re Nobody ’Til Somebody Loves You

トロンボーン奏者でアレンジャーとしてバンド・リーダーとして活躍したラス・モーガンが1944年に書いた曲で、ラリー・ストック、ジェイムズ・キャヴァノウとの共作になっている。だがその時はほとんど売れず、2年後の’46年にモーガンのオーケストラのレコードがヒット・チャートで14位まで昇って、いくらかヒットした。

[You’re My Thrill]You’re My Thrill

スィドニィ・クレアとジェイ・ゴーニィが1933年の映画『Jimmy and Sally』のために作った曲で、あまり華麗なメロディには聞こえないものの、渋い味わいの動きを見せるメロディだ。マイナーだがあまり暗い雰囲気はない。この映画はコメディだが、「この曲が一番大きなハイライトだ」などと解説してあり、ほかにあまり特筆すべき所はなかったようだ。

[You’d Be So Nice to Come Home To]You’d Be So Nice to Come Home To

コウル・ポーターが’43年のミュージカル映画『Something to Shout About』に書いた曲で、ジャネット・ブレア Janet Blair とドン・アミーチェ Don Ameche が歌った。ブレア(’21-2007)はペンスィルヴァニアの田舎の教会のコーラスで歌っていたが、ハル・ケンプ楽団のオーディションを受けて通り、専属歌手を二年間勤めた。それからLAの Cocoanut Grove で歌っているところをコロンビアのスカウトに見出され、その直後にケンプが自動車事故で亡くなってしまったこともあって映画界入りして、これが第一作となった。

[You Turned the Tables on Me]You Turned the Tables on Me

1936年の映画『Sing, Baby, Sing』にスィドニー・D・ミチェルとルイス・オールターの二人が書いた曲だ。その映画に主演したアリス・フェイ Alice Faye が歌ったレコードがかなりのヒットになり、南アフリカ出身の音楽評論家で’66年からイギリスの Sunday Express 紙の記者、コラムニストを30年間もやっていたクライヴ・ハーシュホーン Clive Hirschhorn (1940–)は〝彼女のベスト作品の一つ〞と評している。