Standard」カテゴリーアーカイブ

[Spring Can Really Hang You Up the Most]Spring Can Really Hang You Up the Most

フラン・ランデスマン作詞、トミー・ウルフ作曲で1955年につくられたたいへん粋な曲である。ランデスマン、ウルフの二人はセントルイスでこの曲をつくったが、それをニューヨークに持ち帰って歌ったのはジャッキー・アンド・ロイで、彼らが豪快なサックス奏法で鳴らしたチャーリィ・ヴェンチュラの楽団に所属していたときだった。

[Speak Low]Speak Low

カート・ワイルとオグデン・ナシュの書いた1943年のミューズィカル【One Touch of Venus ヴィーナスの接吻】に挿入された曲で、舞台ではメアリー・マーティン Mary Martin とケニー・ベイカー Kenny Baker が歌った。’44年にガイ・ロンバード Guy Lombardo の楽団でビリー・リーチ Billy Leach 歌のレコードがヒットした。また’48年の映画化のときにも使われ、ことのきはエイヴァ・ガードナー Ava Gardner の吹き替えでアイリーン・ウィルソン Eileen Wilson が歌っている。以後非常に多くの人によって歌われ、まさにジャズ・スタンダードになったと言えるだろう。

[Song Is Ended (But the Melody Lingers On), The]The Song Is Ended (But the Melody Lingers On)

アーヴィング・バーリンが1927年につくった曲で、ミュージカル、映画とは関係ない。バーリンの’20年代後半から’30年代初めにかけては、結婚し長女も生れて一番いいときだったと思われるが、仕事の面から見ると、どうもわるい時期だったようだ。

[Song for You, A]A Song for You

リアン・ラッセルの’70年の作品で、当時デイトをしていた歌手のリタ・クーリジ Rita Coolidge のために、彼はこの曲を書いたという。ラッセルがピアニストとして鳴らしていてクーリジが歌手として出発したころの’60年代に、二人は会い始めた。ラッセルは、ジョウ・コカー Joe Cocker が’69年に録音した曲、[Delta Lady]も彼女のために書いている。だから彼女はこの曲でまたラセルの詩想にのったわけで、彼は二人の深い関係について歌いあげている。