[Feeling Good]Feeling Good ブリッカスとニューリーのコンビが、’65年のミュージカル【The Roar of the Greasepaint──the Smell of the World】に書いた曲で、ブルースではないがブルース・フィーリングのある曲だ。
[Ev’ry Day I Have the Blues]Ev’ry Day I Have the Blues 非常によく知られたブルースで、メンフィス・スリムことピーター・チャットマンが1950年につくった曲である。彼よりも古いブルース畑の先輩カウ・カウ・ダヴェンポートがやはり〝メンフィス・スリム〞と名乗っていたから、混同しやすいが別人だ。
[Duke’s Place (C-Jam Blues)]Duke’s Place (C-Jam Blues) エリントンの作になるお馴染みのブルースで、普通には[Cジャム・ブルース]という名で通っている。ヴァーヴ Verve のレコード《Ella at Duke’s Place》のライナー・ノウツでレナード・フェザー Leonard Feather が書いている説明によれば、これも例によって最初はエリントン・バンドのインストゥルメンタルだったが、のちに歌詞がつけられてヴォーカル曲になったという。
[Do You Know What It Means to Miss New Orleans]Do You Know What It Means to Miss New Orleans エディ・デランジ作詞、ルイス・オールター作曲で、’47年の映画『New Orleans』(United Artists)の主題歌として使われた曲だ。そのなかではルイ・アームストロングとビリー・ホリデイが演奏し歌った。
[Comin’ Home Baby]Comin’ Home Baby ハービィ・マン Herbie Mann のバンドのベースを担当していたベン・タッカーが’60年に書いた曲で、’62年にマンが吹きこんだレコードが大当たりした。
[Carry Me Back to Old Virginny]Carry Me Back to Old Virginny ジェイムズ・アレン・ブランドの書いた曲で、南北戦争後の1878年の作品である。ちょうど解放奴隷が仕事を求めて悪戦苦闘していたときで、当然白人社会は上部の地位や資産を独占していて、黒人に廻される仕事は最低、最下層のものだけであり、こんなことなら奴隷制下の農園で働いていた方がよかったという、新時代の黒人のあいだの世相をいくらか反映している。
[Careless Love]Careless Love 有名なトラディショナルで、作者は不明である。ただし《歌曲大辞典》には1840から1895年ごろのあいだに成立したものと書かれていて、’11年に最初の楽譜が出版されている、とある。
[Caldonia]Caldonia フリースィ・ムーアが’46年のミュージカル映画『Swing Parade of 1946』に書いた曲で、そのなかではルイ・ジョーダンが歌い演奏した。だが実際にはウディ・ハーマン楽団がファースト・ハード時代の’45年に吹きこんでいるので、書かれたのは少し前のようだ。
[Boogie Woogie Bugle Boy of Company B]Boogie Woogie Bugle Boy of Company B これはドン・レイ作詞、ヒューイ・プリンス作曲で(クレディットでは共作となっているが)1941年の映画『Buck Privates』(Universal)に使われた曲だ。アボット/コステロの日本では〝凸凹珍道中〞と称したコメディ映画の第二作だった。
[Black Coffee]Black Coffee これはソニー・バークの書いた曲にポール・フランスィス・ウェブスターが作詞した’48年の作品で、映画、ミュージカルとは関係ない。ヒット曲と言えるほどではなかったが、時代とともにスタンダード曲になってきた曲である。