[Birth of the Blues, The]The Birth of the Blues デスィルヴァ、ブラウン、ヘンダーソンの三人組によってつくられた曲で’26年の【George White Scandals of 1926】に入れられ、舞台ではハリー・リッチマン Harry Richman が歌った。
[Duke’s Place (C-Jam Blues)]Duke’s Place (C-Jam Blues) エリントンの作になるお馴染みのブルースで、普通には[Cジャム・ブルース]という名で通っている。ヴァーヴ Verve のレコード《Ella at Duke’s Place》のライナー・ノウツでレナード・フェザー Leonard Feather が書いている説明によれば、これも例によって最初はエリントン・バンドのインストゥルメンタルだったが、のちに歌詞がつけられてヴォーカル曲になったという。
[Comin’ Home Baby]Comin’ Home Baby ハービィ・マン Herbie Mann のバンドのベースを担当していたベン・タッカーが’60年に書いた曲で、’62年にマンが吹きこんだレコードが大当たりした。
[Man That Got Away, The]The Man That Got Away ハロルド・アーレンが書いて、アイラ・ガーシュウィンが歌詞をつけ、1953年の映画『A Star Is Born』に使われた曲である。そのなかではジュディ・ガーランドが歌い、以後彼女の得意のナンバーになった曲だ。
[Baby, Won’t You Please Come Home?]Baby, Won’t You Please Come Home? クラレンス・ウィリアムズの数多く書いたブルースのナンバーのうちの一つで、厳密には形式はブルースではないが、質的には全くブルースである(アメリカでは質的にブルースであるものを全てブルースと呼び、形式にはこだわらない)。
[I Ain’t Got Nothing But the Blues]I Ain’t Got Nothing But the Blues これはデューク・エリントンの’40年代の作品の一つで、ドン・ジョージが作詞した曲である。エリントンの曲はたいてい最初はインストゥルメンタルとしてつくられ、のちに歌詞がつけられてスタンダード曲になってくるから、アンサンブルのための曲づくりが多いが、これはブルース臭に満ちたやや異なる趣の曲となった。
[Fine and Mellow]Fine and Mellow この曲はビリー・ホリデイの書いた有名なブルースで、’39年につくられている。これは当時レコード店を経営していたミルト・ゲイブラーがコモドアという自分のレイベルから出した二枚のレコードの表裏四曲のうちの一つで、最初は[Strange Fruit]の裏に入っていた。
[Black Coffee]Black Coffee これはソニー・バークの書いた曲にポール・フランスィス・ウェブスターが作詞した’48年の作品で、映画、ミュージカルとは関係ない。ヒット曲と言えるほどではなかったが、時代とともにスタンダード曲になってきた曲である。
[Why Don’t You Do Right?]Why Don’t You Do Right? これはブルースマンでギタリストのジョウ・マッコイが1942年に書いた曲で、ペギー・リーがベニー・グッドマン楽団で歌って大ヒットした。ちょうど戦争が始まったばかりだったので、百万枚にわずかに欠けるほど売れたこの盤が、’42~’43年にはもっとも売れたレコードになったという。
[Boogie Woogie Bugle Boy of Company B]Boogie Woogie Bugle Boy of Company B これはドン・レイ作詞、ヒューイ・プリンス作曲で(クレディットでは共作となっているが)1941年の映画『Buck Privates』(Universal)に使われた曲だ。アボット/コステロの日本では〝凸凹珍道中〞と称したコメディ映画の第二作だった。