[You, Rascal You (I’m Glad When You’re Dead)]You, Rascal You (I’m Glad When You’re Dead) コミック・タレントで役者でもあり歌手でもあったサム・サードが書いた曲で、1931年のクレディットになっている。彼はこの曲をかなり前に書きあげていたようで、’29年6月にもうブルース歌手でピアニストのカウ・カウ・ダヴェンポート Cow Cow Davenport とレコーディングしている。
[Work Song]Work Song ’60年にトランペッターのナット・アダレイがつくり、彼と兄のジュリアン・キャノンボール・アダレイ率いるグループが演奏してヒットした曲だ。のちに歌手のオスカー・ブラウン・ジュニアが歌詞をつけて歌った。
[Wolverine Blues]Wolverine Blues ジェリー・ロウル・モートンの’23年の作品で、ベンジャミン・スパイクスとジョン・C・スパイクスが歌詞をつけている。最初のレコーディングは同年にインディアナ州リッチモンドのジネット Gennett というレーベルから出したモートン自身のレコードだ。
[Why Don’t You Do Right?]Why Don’t You Do Right? これはブルースマンでギタリストのジョウ・マッコイが1942年に書いた曲で、ペギー・リーがベニー・グッドマン楽団で歌って大ヒットした。ちょうど戦争が始まったばかりだったので、百万枚にわずかに欠けるほど売れたこの盤が、’42~’43年にはもっとも売れたレコードになったという。
[Twisted]Twisted この曲はテナーサックス奏者のウォーデル・グレイがつくったインストゥルメンタルのブルースである。1949年に彼がアル・ヘイグ Al Haig、トミー・ポッター Tommy Potter、ロイ・ヘインズ Roy Haynes らとともにレコーディングしたのが最初の録音で、それからのちにアニィ・ロスがメロディだけでなくグレイのアドリブにまで歌詞をつけて歌い、いわばヴォウカリーズ vocalise 曲として完成させた。
[St. Louis Blues]St. Louis Blues ブルースの父と言われたW・C・ハンディの’14年の作品で、映画やミュージカルとは関係なく、テネスィー州メンフィスの彼自身のつくった会社から楽譜が出版されている。
[St. James Infirmary]St. James Infirmary 元はトラディショナルとして伝えられていた曲だが、’29年にジョウ・プリムロウズが作詞し、曲として著作権登録したものだ。’30年にキャブ・キャロウェイが歌ってヒットし、彼の初めてのヒット曲となった。
[Royal Garden Blues]Royal Garden Blues クラレンス・ウィリアムズ、スペンサー・ウィリアムズの両ウィリアムズ(血縁関係はない)の’19年の作品で、【Johnson and Dean Review】というレヴューに使われた。
[Route 66]Route 66 ピアニストで歌手のボビィ・トループの’46年の作品で、ナット・キング・コールが自己のトリオで弾き歌ってヒットした曲だ。’60年代に《Route 66》というテレビ番組が日本でも流され、その主題歌としてこれが使われていたので、その影響で以後日本人にはとくに好かれる曲となった。