[Danny Boy]Danny Boy アイルランド民謡で、日本人も学校で習う曲の一つである。従ってメロディは多くの人に知られている。このメロディは昔からあって流布していたものだが、1855年に[Londonderry Air ロンドンデリーの歌]として楽譜化されたのが印刷されたものの最初で、作曲者は知られていない。
[What Child Is This?]What Child Is This? この曲はたいていの人が気づくだろうが、[Greensleeves]のメロディにあとから[What Child Is This?]という詩がつけられた曲である。[Greensleeves]はヘンリー八世(1491-1547)が書いたというあまり信憑性のない話しもまかり通っているが、それはある意味でこの曲の人気の証しでもあるだろう。
[We Wish You a Merry Christmas]We Wish You a Merry Christmas この曲は英国の民間伝承の俗謡で、つくった人もいつごろできたかも判っていない。中世以前の英国では、歌を歌って食べ物やお金を稼ぐ旅芸人たちがよく地方を回っていた。
[Twelve Days of Christmas, The]The Twelve Days of Christmas この曲はイギリスの民間伝承の唄の一つで作者は判っていない。しかしヨーロッパとスカンディナヴィアで16世紀頃からクリスマス節に歌われていたという指摘もある。とにかく一目、これは数え歌であり、16世紀のイギリスでは数え歌がとてもはやったという。
[Holly and the Ivy, The]The Holly and the Ivy これはイギリスのトラディショナルと言われる歌詞に、フランスの古いメロディをつけた1700年ごろの曲である。だが歌詞はキリスト教以前のドゥルイド教時代まで、おそらく千年くらい遡ると言われる。
[First Noel, The]The First Noel この曲は作者不詳のイギリスで歌われていた俗謡で、日本では[牧びとひつじを]の名で知られている。歌詞は1823年にデイヴィーズ・ギルバート Davies Gilbert 著の《Some Ancient Christmas Carols》という出版物に収められたのが最初のようだ。
[O Christmas Tree (O Tannenbaum)]O Christmas Tree (O Tannenbaum) これはもとはドイツ民謡、ドイツ・クリスマス・キャロルの一つである。[O Tannenbaum]というドイツ語歌詞は1550年まで遡れるそうで、一般には16世紀ごろにできてきたトラディショナルで、それがイギリスに伝わったと言われている。
[I Wonder as I Wander]I Wonder as I Wander これはトラディショナル曲のようであるが、もうあまり確実なことは判らない。歌手でもあり若いときからとても熱心なフォークソングの収集家であったジョン・ジェイコブ・ナイルズが1933年にノース・キャロライナ州で蒐集し、書きとって編曲し仕上げた。
[Here We Come A-Caroling (Here We Come A-Wassailing)]Here We Come A-Caroling (Here We Come A-Wassailing) これはもとの名を[The Wassail Song]といったように、イギリスのいわゆるワセイル・ソングである。ワセイル・ソングとはクリスマスや十二夜にワセイル鉢に入れた軽い酒を飲み健康を祈って乾杯する唄のことを言う。
[Good King Wenceslas]Good King Wenceslas これは元もとはラテン語の[Tempus Adest Floridum]という曲で、13世紀につくられた Spring carol とも dance carol とも言われるものだ。題名の意味は〝春がやってきて花を開かせた〞といったもので、かなりテンポの速い陽気なダンス曲だったらしい。