これはマクスウェル・アンダーソンが作詞し、カート・ワイルが作曲して、’38年のミュージカル【Knickerbocker Holiday】に使われた曲だ。そのなかではウォルター・ヒューストン Walter Huston が、歌うよりは語るような調子で鼻声で歌って大変有名になった。

ウォルター・ヒューストン（1884-’50）は映画監督ジョン John・ヒューストンの父、女優アンジェリカ Anjelica・ヒューストンの祖父にあたる人で、カナダ生れの舞台俳優だった。マクスウェル・アンダーソン（1888-’59）はソング・ライターではなく、新聞記者から出発して社会問題や戦争を主題にしたものを好んで書く劇作家になった人で、’33年には《Both Your Houses》でピュリッツァー賞をもらっている。そしてカート・ワイル（’00-’50）はこの時期ナチの台頭したドイツを逃げだして、’35年にニューヨークに居を定めたところだった…

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