1928
作詞・曲/アーヴィング・バーリン Irving Berlin
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これはアーヴィング・バーリンが書いて1930年の同名の映画『Puttin on the Ritz』(United Artists)に使われた曲で、そのなかではハリー・リッチマンが歌った。失われつつあったヴォードヴィル最後の時代を描いていたこの映画では、この曲は黒人のことを歌ったいわゆる〝クーン・ソング〞として使われ、めかしこんだ黒人やハーレムの黒人上流階級の習俗のことを歌っていた。クーン・ソングは、白人が顔を黒くぬって〝黒人〞を演じながら客を笑わせたミンストレルの時代からの流れで、つねに黒人を揶揄しからかい笑い物にする意味合いを含んでいた。リッチマンはもともとヴォードヴィルでピアノを弾いていたが、歌もうまく歌手として有名になった。だからぴったりの役だったが、演技はそれほどでもなく、この映画の作品としての評判はいま一つだった。このときリッチマンの歌はチャートで’30年2月に1位になり、さらにこの曲はアール・バートネットの楽団で3月に17位、リーオ・ライスマン楽団で4月に20位と入っている…
── 本文より