1933
作詞/テッド・ケーラー Ted Koehler
作曲/ハロルド・アーレン Harold Arlen
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- 解説、英詞、日本語訳
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ケーラーとアーレンの二人の最初の映画の仕事となった’34年の映画『Let’s Fall in Love』の主題歌で、映画ではアーサー・ジャレット Arthur Jarrett、アン・サザーン Ann Sothern によって歌われた。またこの曲は以後も多くの映画に使われてきている。
アーレンは東部の事務所でハリウッドからテレタイプで送られてきたこの映画の題名を見た瞬間、アイデアが浮かび、あわてて便所に逃げ込んでメロディを書きとめたという。そしていよいよケーラーと二人で汽車でハリウッドへ向かう途中だったが、展望車のなかで偶然ほかの客がだれもいなくなり、「折りたたみ式のオルガンがあれば、仕事ができてよかったのにねえ」とアーレンが呟いたら、ポーターがチャイムをならしながら、昼食のラスト・コールを告げにきた。彼はそのチャイムを借りて、不完全ながらメロディを弾いてみせ、ケーラーがそこで詩を書き、結局、ハリウッドにつくころにはこの曲は事実上完成していたという。もっともそのあとハリウッドで四曲ほど書きたして仕事は完了したが、そのうち二曲は制作段階で落とされてしまった…
── 本文より