[Hundred Years from Today, A]A Hundred Years from Today これはジョウゼフ・ヤングとネッド・ワシントンが作詞し、ヴィクター・ヤングが作曲した曲で、キャスリン・ペリー Kathryn Perry 主演の’33年のルー・レズリィのレヴュー【Blackbirds of 1933-34】に使われた。
[Guilty]Guilty これはガス・カーンとハリー・アクストが作詞し、リチャード・ホワイティングが作曲した’31年の曲だが、クレディットでは三人共作となっている。この曲は映画とは関係がなく、またカーンがルース・エティングの歌を意図して書いたのでミュージカルに使われる予定だったが、結局使われず、ミュージカルとも関係がなかった。
[Fine and Mellow]Fine and Mellow この曲はビリー・ホリデイの書いた有名なブルースで、’39年につくられている。これは当時レコード店を経営していたミルト・ゲイブラーがコモドアという自分のレイベルから出した二枚のレコードの表裏四曲のうちの一つで、最初は[Strange Fruit]の裏に入っていた。
[Dindi]Dindi これはアントニオ・カルロス・ジョビンがボサノヴァ創成期に活躍した歌手スィルヴィア・テリス Sylvia Telles(’35-’66)に捧げた曲で、’65年の作品である。ジンジ Dindi とはその彼女の愛称で、その名はブラジルではスィルヴィーニャとも呼ばれる。
[Day Dream]Day Dream これはビリー・ストレイホーン、ジョン・ラトゥーシェ、デューク・エリントン三者の’40年の作品である。がストレイホーンが作曲、ラトゥーシェが作詞し、エリントンは名前だけ入ったようだ。ただしラトゥーシェの名がクレディットから落ちている例もあった。
[Crazy Rhythm]Crazy Rhythm これはアーヴィング・スィーザーが作詞し、ジョウゼフ・マイヤーとロジャー・ウルフ・カーンの二人が作曲して、’28年にベン・バーニィのオーケストラのために書いた曲である。そして同年のミュージカル【Here’s Howe】に使用されたが、このミュージカルは71回しかつづかず失敗作だった。
[Charleston]Charleston これはセスィル・マックとジェイムズ・P・ジョンソンが’23年の黒人ばかりのレヴュー【Runnin Wild】に書いた曲である。そのなかでは黒人、インディアン、白人の混血でまだ15歳のエリザベス・ウェルチが歌い、彼女もこれで脚光を浴びることになった。
[Can’t Help Lovin’ Dat Man]Can’t Help Lovin’ Dat Man これはハマースタイン二世とジェロウム・カーンがミュージカル【Show Boat】に書いた曲で、’27年の有名な作品だ。なかではヘレン・モーガン、ノーマ・テリス Norma Terris、ハワード・マーシュ Howard Marsh らが歌った。
[Black Coffee]Black Coffee これはソニー・バークの書いた曲にポール・フランスィス・ウェブスターが作詞した’48年の作品で、映画、ミュージカルとは関係ない。ヒット曲と言えるほどではなかったが、時代とともにスタンダード曲になってきた曲である。
[Battle Hymn of the Republic]Battle Hymn of the Republic この曲はトラディショナルと今は考えてしまっていいかと思うが、元もとの成立過程は複雑で、不詳な点も少なからずある。歌詞は詩人で奴隷制に反対していた社会運動家のジュリア・ウォード・ハウ夫人 Julia Ward Howe (1819-1910)によって書かれたが、この曲に関して唯一確かなことはこれだけである。