[It’s Magic]It’s Magic この曲はサミー・カーン作詞、ジュール・スタイン作曲で、’48年の映画『Romance on the High Sea』(Warner)に使われた。そのなかでは主演のジャック・カーソン Jack Carson とドリス・デイが歌い、ドリス・デイのコロンビアのレコードがミリオン・セラーとなった。
[It Could Happen to You]It Could Happen to You これはバークが作詞し、ヴァン・ヒューゼンが作曲して、’44年の映画『And the Angels Sing』(Paramount)に使われた曲である(紛らわしいがこの映画は曲[And the Angels Sing]とは関係がない)。
[In the Still of the Night]In the Still of the Night これはコール・ポーターが作詞、作曲し、’37年12月のミュージカル映画『Rosalie』(MGM)に使われた曲である。それにはエリナー・パウエルとネルソン・エディが主演し、エディがこれを歌った。
[Imagination]Imagination これはジョニー・バーク作詞、ジミー・ヴァン・ヒューゼン作曲の’40年の曲で、映画、ミュージカルとは関係がない。最初に録音したのはフレッド・ウェアリングとペンスィルヴァニアンズ Fred Waring’s Pennsylvanians だが、グレン・ミラーのレコードでヒットした。
[If I Didn’t Care]If I Didn’t Care これはジャック・ローレンスが’39年に作詞、作曲して、’30年代、’40年代にミルズ・ブラザーズとともに重要な黒人コーラス・グループとしてならしたインク・スポッツの歌でヒットした曲だ。デッカから出たそのレコードはミリオン・セラーとなり、以後彼らのテーマ曲ともなった。
【研究】1920年代とアメリカ語 フィリップ・フューリアは、著書《Ira Gershwin》で、’20年代のミュージカルの変貌について触れながら、ブロードウェイがいつも本流となったアメリカ英語の変化について書いている。いわゆる俗語、流行語などの源泉がつねにブロードウェイにあったという興味深い指摘だ。
【研究】映画『Rosalie』の主題歌 映画『Rosalie』はそのオリジナルのミュージカル【Rosalie】に較べてとくにいいというわけでなく、これといって刺激のない退屈なものだったが、興行的には成功した。またその主題歌の[Rosalie]は50万枚も売り、かなりヒットした。
【研究】ロレンズ・ハート 3 リチャード・ロジャーズがかつて Dramatists Guild Quarterly に書いたロレンズ・ハートについての談話をマックス・ウィルク著《They’re Playing Our Songs》から再引用してみよう。
[I Didn’t Know What Time It Was]I Didn’t Know What Time It Was これはロジャーズとハートが’39年のミュージカル【Too Many Girls】に書いた曲で、ミュージカルから離れてスタンダード曲としてよく知られるようになった。
[I Ain’t Got Nothing But the Blues]I Ain’t Got Nothing But the Blues これはデューク・エリントンの’40年代の作品の一つで、ドン・ジョージが作詞した曲である。エリントンの曲はたいてい最初はインストゥルメンタルとしてつくられ、のちに歌詞がつけられてスタンダード曲になってくるから、アンサンブルのための曲づくりが多いが、これはブルース臭に満ちたやや異なる趣の曲となった。