【研究】サミー・カーンとゲットー サミー・カーンはニューヨークの Lower East Side と言われる貧民街の出身だった。そういう貧民街の、それもたいてい同じ人種でかたまっている一角をゲットー ghetto というが、ユダヤ系のカーンはニューヨークのユダヤ人ゲットーから出てきた。
【研究】サミー・カーン ミュージカル【Glad To See Ya】の主役エディ・デイヴィスが事故に会ったとき、まだ代役が用意されていなかった。ミュージカルは本公演なら普通は代役 understudy が用意されているが、このときはなにしろトライアウトの一週目でまだそれどころではなかったのだ。
【研究】トーチ・ソング トーチ・ソングの torch という単語にはもともと〈松明〉の意味がある。たいていは carry a(the) torch for… というかたちで使われるが、それはアメリカだけの俗語的用法で、政治家の選挙運動などで昔は支持者たちが松明をもって行進したりしたことからできてきた表現ではないかとされている。
[Corcovado (Quiet Nights of Quiet Stars)]Corcovado (Quiet Nights of Quiet Stars) アントニオ・カルロス・ジョビンの書いた曲で、ボサノヴァ曲のなかでもとくに有名なものだ。ブラジル語の題名は、リオデジャネイロ市の郊外でコパカバーナ海岸の近くにある、標高710メートルの岩山の名からきている。
[You Are My Sunshine]You Are My Sunshine もともとカントリー&ウェスタンの曲で、ジミー・デイヴィスとチャールズ・ミッチェルが’40年につくったものだ。それほど大きなヒットではなかったが、以後多くの歌手に歌われてきている。
[Under a Blanket of Blue]Under a Blanket of Blue クレディットでは共作となっているが、ジェリー・リヴィングストン作曲で、アレン・J・ニーバーグとマーティ・サイムズ作詞の、’33年の作品だ。映画、ミュージカルとは関係なく、2小節目で短三度の音にいく甘ったるいメロディをグレン・グレイとカサロマ・オーケストラがヒットさせた。
[Take the A Train]Take the A Train デューク・エリントン楽団のおはこで、ビリー・ストレイホーンの’41年の作品だ。ニューヨークの地下鉄の路線がそのまま題名になっていて、ジャズのスタンダード・ナンバーとしてはもっとも知名度の高い一曲である。
[Take Me Out to the Ball Game]Take Me Out to the Ball Game 有名な野球の歌で、いまでもアメリカでは試合のとき七回に観客が立ちあがって歌うから、最近は日本でもよく知られてきた。なんと’08年にジャック・ノーワースとアルバート・フォン・ティルザーが書いたものだ。
[Stardust]Stardust ホウギィ・カーマイケルの言わずと知れた名曲で、ミッチェル・パリッシュの歌詞が’29年につけられている。が’27年10月31日にカーマイケル自身が録音しているから、二年前にはもうインストゥルメンタルとして完成していたようだ。
[September in the Rain]September in the Rain アル・デュビンが歌詞を、ハリー・ウォレンが曲を書き、’35年の映画『Stars over Broadway』(Warner)に使われた曲だ。この映画にはオペラ歌手のジェイムズ・メルトン James Melton が主演し、ジェイン・フロウマンがデビューしたが、そこではこの曲は背景に流れるだけだった。