[I Love Paris]I Love Paris コール・ポーターが’53年のミュージカル【Can-Can】に書いた曲で、そのなかではフランス人女優のリロ Lilo によって歌われた。このミュージカルの舞台装置を担当したジョウ・ミールザイナー Jo Mielziner はパリの屋根を描いたセットをつくったが、ポーターはそのセットの素晴らしさに驚嘆し、30分でこの曲を書いてスコアに追加したという。
[I Hadn’t Anyone Till You]I Hadn’t Anyone Till You これはレイ・ノウブルがっくり、’38年に自分のオーケストラとトニー・マーティンの歌で発表した曲である。そのブランズウィックのレコードがヒットしたが、’40年代にメル・トーメがリヴァイヴァル・ヒットさせているし、’50年の映画『In a Lonely Place』(Columbia)にも使用された。
[I Concentrate on You]I Concentrate on You これはコール・ポーターの’39年の作品で、ミュージカル映画『The Broadway Melody 1949』に使われ、そのなかではダグラス・マクフェイル Douglas MacPhail によって歌われた。
[Good Morning Heartache]Good Morning Heartache これはアイリーン・ヒギンボサム作曲、アーヴィン・ドレイク作詞で、2人が’45年につくった曲だ。ダン・フィッシャーはプロデューサー、出版者で、権利に入りこんだだけで作詞曲には関係ないようだ。ビリー・ホリデイが最初にレコーディングし、また自分の持ち歌として得意にしていた。映画『ビリー・ホリデイ物語』が作られた’70年代半ばには、また多くのレコードが出されている。
[Get Out of Town]Get Out of Town これは’38年のミュージカル【Leave It to Me】にコール・ポーターが書いた曲で、そのなかではタマーラ Tamara によって歌われた。
[Four Brothers]Four Brothers これはウディ・ハーマン楽団のためにジミー・ジュフリィが’49年に作編曲したインストゥルメンタルで、そのサックス・セクション四人を当時〝Four Brothers〞と呼んだことから、この曲名がつけられた。
[Five Pennies, The]The Five Pennies この曲は’20年代に活躍したコルネット奏者レッド・ニコルズの伝記映画『The Five Pennies 五つの銅貨』の主題歌として、その共同プロデューサーだったスィルヴィア・ファインが[Lullabye in Ragtime]、[Good Night, Sleep Tight]の二曲とともに作詞作曲した。
[Down by the Riverside]Down by the Riverside この曲はトラディショナルで、もとは黒人霊歌(スピリチュアル)からできあがったものだ。《歌曲大辞典》には1865年という成立年が与えられていて、Ain’t gwine study war no more という副題がふされている。
[Don’cha Go ’Way Mad]Don’cha Go ’Way Mad これはジミー・マンディとイリノイ・ジャケイ作曲による’50年の曲で、ビッグ・バンドのインストゥルメンタルとして書かれたものにアル・スティルマンが作詞している。
[Dedicated to You]Dedicated to You これは作詞家サミー・カーンがまだ無名のころの初期の作品で、ソール・チャップリンとハイ・H・ザレットとの共作になっている。ミュージカル、映画に関係なく、1935年につくられた。