[I Gotta Right to Sing the Blues]I Gotta Right to Sing the Blues テッド・ケーラー作詞、ハロルド・アーレン作曲の’32年の曲で、レヴュー【Earl Carroll Vanities】の’32年版に挿入使用された。このレヴューにはミルトン・バール Milton Berle やヘレン・ブロウデリック Helen Broderic らが出演したが、この曲を歌ったのはリリアン・シェイド Lillian Shade だった。
[I Got Rhythm]I Got Rhythm ジョージ、アイラのガーシュウィン兄弟の作で、’30年のミュージカル【Girl Crazy】に挿入使用された曲だ。このミュージカルはプロデューサーがアレックス・アーロンズとヴィントン・フリードリィで、スコアがガーシュウィン兄弟で、この組み合わせでは最後の作品となった。
[I Get a Kick Out of You]I Get a Kick Out of You これはコール・ポーターが’34年のミュージカル【Anything Goes】に書いた曲で、そのなかではエセル・マーマンとウィリアム・ギャクストンが歌った。第一幕のカーテンがあがってほんの3分後にこの曲は歌われたが、ミュージカルのなかではこういう重要な曲はずっとあとのほうで出してくるのが普通なので、これはまったく異例のことだった。
[How Insensitive]How Insensitive ヴィニシウス・ジ・モライス作詞、アントニオ・カルロス・ジョビン作曲の’63年の曲で、英詩はいつものようにノーマン・ギンベルがつけている。英詩がつけられたのは’64年のようだ。
[Fascinating Rhythm]Fascinating Rhythm ジョージとアイラのガーシュウィン兄弟の作で、’24年のミュージカル【Lady Be Good】に挿入された。そのなかではウクレレ・アイクことクリフ・エドワーズとともにフレッドとアデールのアステア姉弟がこれを歌った。
[Exactly Like You]Exactly Like You ドロスィ・フィールズ作詞、ジミー・マクヒュー作曲で、ルー・レズリィの’30年のレヴュー【International Revue】に使われた曲だ。そのなかではハリー・リッチマン Harry Richman が歌った。このショウは失敗に終ったが、もう一曲[On the Sunny Side of the Street]がスタンダード曲として残った。
[Everybody Loves Somebody]Everybody Loves Somebody アーヴィング・テイラー作詞、ケン・レイン作曲による’48年のポップ・ソングだ。だが楽譜もレコードも売れず、失敗作に終るところだったが、’64年にディーン・マーティンがリプリーズに吹きこんだレコードがミリオン・セラーとなって大きくヒットした。
[Dinah]Dinah サム・M・ルイスとジョウ・ヤングが作詞し、ハリー・アクストが作曲した曲で、’24年の夏にニューヨークのナイト・クラブ Plantations Club のレヴューでエセル・ウォーターズが歌った。
[Deep Purple]Deep Purple 一昔前一世を風靡したと言えるスタンダード曲で、ピーター・ドロウズ作曲、ミッチェル・パリッシュ作詞による’39年の曲だ。メロディはドロウズがピアノ曲として’34年に作曲し、一年後にオーケストラ用に編曲されて知られるようになった。
[Cherry]Cherry ドン・レッドマンの’28年の作品で、最初に録音したのはマッキニィズ・コットン・ピッカーズだった。作詞は最初はレッドマン自身がやったらしいが、ナット・シャピーロ編集《Popular music: volume 5 1920-1929》には’41年版はレッドマンとS・K・ラッセルにより、さらに’43年版はアーヴィン・ドレイクとマーティ・テニィ Marty Tenney により、’44年版はレイ・ギルバートによると書かれている。