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[Duke’s Place (C-Jam Blues)]Duke’s Place (C-Jam Blues)

エリントンの作になるお馴染みのブルースで、普通には[Cジャム・ブルース]という名で通っている。ヴァーヴ Verve のレコード《Ella at Duke’s Place》のライナー・ノウツでレナード・フェザー Leonard Feather が書いている説明によれば、これも例によって最初はエリントン・バンドのインストゥルメンタルだったが、のちに歌詞がつけられてヴォーカル曲になったという。

[All Too Soon]All Too Soon

エリントンが’40年に作った曲で、特別ヒットしたわけではない。例によって最初はインストゥルメンタルとして書かれ、トロンボウンのローレンス・ブラウン Lawrence Brown とテナーサクスのベン・ウェブスター Ben Webster のソロを念頭に置いてエリントンはこれを書いた。しかしあまり時をおかずカール・スィグマンが歌詞をつけて、ミルドレド・ベイリー Mildred Bailey とサラ・ヴォーン Sarah Vaughan 歌のものが出ている。

[Just Squeeze Me]Just Squeeze Me

’46年にエリントンが書いたインストルメンタル[Subtle Slough]にリー・ゲインズが歌詞をつけて出来上がったのがこの曲で、それほど大きなヒットとはならなかったが、判りやすく粋なメロディの、魅力のある歌だからか、徐々に多くの人が歌い演奏する曲となってきて、もう立派なスタンダード曲と言えそうだ。

[I’m Beginning to See the Light]I’m Beginning to See the Light

デューク・エリントンのバンドのアルト奏者ジョニー・ホッジスが作曲し、作詞家のドン・ジョージが歌詞を書いた’44年の作品だ。エリントンのレコードはまだ17歳のジョウヤ・シェリル Joya Sherrill 歌で出たが、チャートで6位にとどまりそれほど売れなかった。ハリー・ジェイムズ楽団とキティ・カレンの歌によるレコードの方は1位とヒットして売れた。

[Don’t Get Around Much Anymore]Don’t Get Around Much Anymore

もとは[Never No Lament]というデューク・エリントンのインストゥルメンタルで、ジョニー・ホッジスのアルトをフィーチャした曲だったが、あとからボブ・ラッセルの歌詞がつけられ題名も変えられた。インストゥルメンタルに歌詞をつけてヒットさせるという例は多いが、エリントンの曲としては[Satin Doll]や[Take the A Train]と較べれば、あまり知られていない部類に入るかもしれない。

[I Ain’t Got Nothing But the Blues]I Ain’t Got Nothing But the Blues

これはデューク・エリントンの’40年代の作品の一つで、ドン・ジョージが作詞した曲である。エリントンの曲はたいてい最初はインストゥルメンタルとしてつくられ、のちに歌詞がつけられてスタンダード曲になってくるから、アンサンブルのための曲づくりが多いが、これはブルース臭に満ちたやや異なる趣の曲となった。