[I Get a Kick Out of You]I Get a Kick Out of You これはコール・ポーターが’34年のミュージカル【Anything Goes】に書いた曲で、そのなかではエセル・マーマンとウィリアム・ギャクストンが歌った。第一幕のカーテンがあがってほんの3分後にこの曲は歌われたが、ミュージカルのなかではこういう重要な曲はずっとあとのほうで出してくるのが普通なので、これはまったく異例のことだった。
[Night and Day]Night and Day これはコウル・ポーターの曲のなかでももっとも有名なもので、’32年のミュージカル【Gay Divorce】に使われ、そのなかでは主演のフレッド・アステア(1899-’87)が歌った。このショウは248回続き、不況期にしては悪くもなく良くもないというところだった。ショウの準備段階でポーターはアステアを主役に望み、アステアもポーターが弾くこのなかの一曲[After You, Who]を聴いただけで感激してこのショウへの出演を承諾し、この組合せは非常に成功した。
[In the Still of the Night]In the Still of the Night これはコール・ポーターが作詞、作曲し、’37年12月のミュージカル映画『Rosalie』(MGM)に使われた曲である。それにはエリナー・パウエルとネルソン・エディが主演し、エディがこれを歌った。
[You’re the Top]You’re the Top これはコウル・ポーターの作品で、1934年のミュージカル【Anything Goes】に入れられた曲だ。そのなかではエセル・マーマンとウィリアム・ギャクストンがこれを歌った。このミュージカルの映画化『Anything Goes』では、’36年版(Paramount)で同じマーマンとビング・クロズビィがこの曲を歌い、’56年版(同)でクロズビィ、ミッツィ・ゲイナー、ドナルド・オコナーらが歌った。がいずれも歌詞はかなり変えられていた。
[Do I Love You]Do I Love You これはコール・ポーターが1939年末のミュージカル【Du Barry Was a Lady】に書いた曲である。映画『The Wizard of Oz』を撮りおえたばかりのバート・ラーが主演し、この曲はエセル・マーマンとロナルド・グレアム Ronald Graham が歌った。
[You Do Something to Me]You Do Something to Me 1929年のコール・ポーターの作品で、同年のミュージカル【Fifty Million Frenchmen】に使われた曲である。そのなかではウィリアム・ギャクストンとジュネヴィーヴ・トウビン Genevieve Tobin が歌った。
[Let’s Do It (Let’s Fall in Love)]Let’s Do It (Let’s Fall in Love) コール・ポーターの1928年の作品で、ミュージカル【Paris】に使われた曲だ。そのなかではアイリーン・ボルドニとアーサー・マーゲトソン Arthur Margetson によって歌われた。
[It’s De-Lovely]It’s De-Lovely この曲はコウル・ポーターが1936年のミューズィカル【Red, Hot and Blue】に入れたもので、若い男女が恋に落ち結婚し、子供をつくりその子供が成人し成功するまでを、言葉遊びふうに語った唄だ。またポーター得意のリスト・ソングの一種ともとれるかもしれない。
[It’s All Right With Me]It’s All Right With Me コール・ポーターが作詞作曲して、1953年のミュージカル【Can-Can】に使われた曲である。そのなかではピーター・クックソン Peter Cookson が歌った。この脚本を書いたエイブ・バロウズ Abe Burrows は、最初は画家のロートレックが描いたモデルのラ・グールーの一生をミュージカル化しようと企画したらしい。
[My Heart Belongs to Daddy]My Heart Belongs to Daddy コール・ポーターの1938年の作品で、ミュージカル【Leave It to Me!】に使われた曲である。そのなかではメアリィ・マーティンがストリップ風に味つけして歌い、無名だった彼女が一挙に有名になった。