[Stompin’ at the Savoy]Stompin’ at the Savoy これはサクソフォン奏者のエドガー・サンプソンが’34年につくった曲で、同年チク・ウェブ楽団がレコードにしたのが最初だ。’35年にベニー・グドマン楽団もこれを吹きこみ、’36年に大きくヒットして、アンディ・ラザフが歌詞を書き楽譜が発売されている。従って[Don’t Be That Way]と事情が似ているが、この場合はグドマンとウェブがクレディトに入りこんでいる。
[Memories of You]Memories of You ピアニストのユービィ・ブレイクが’30年につくった曲で、アンディ・ラザフが歌詞をつけている。黒人ばかりのレヴュー【Blackbirds of 1930】に入れられ、そのなかではエセル・ウォーターズが歌った。
[Twelfth Street Rag]Twelfth Street Rag ラグと名にあるように、’14年にユーデイ・L・ボウマンによって書かれたラグタイム曲である。デイヴィド・イーウェンはクラシック(古典)と呼んでいるが、まさに古典ゆえだろうか、書物によってそのつくられた年代が同じでなく、’11年、’09年などと書いてあるものもあった。
[Black and Blue]Black and Blue ワーラーとラザフのコンビが書き、’29年の黒人ばかりのレヴュー【Hot Chocolates】に挿入された曲である。このレヴューには有名な[Ain’t Misbehavin’]も入っていた。
[Gee Baby, Ain’t I Good to You?]Gee Baby, Ain’t I Good to You? サックスの万能奏者で歌も歌い、バンド・リーダーで作編曲もやっていたドン・レッドマンのつくった曲で、作詞はアンディ・ラザフとレッドマンが共同でやっている。
[Ain’t Misbehavin’]Ain’t Misbehavin’ 言わずと知れたファッツ・ワーラーのナンバーだが、ワーラーとアンディ・ラザフのコンビでつくった曲のなかでももっともよく知られたもので、大変多くの人が歌っている。
[Honeysuckle Rose]Honeysuckle Rose これはファツ・ワーラーとアンディ・ラザフの曲としてかなりよく知られている。’29年にハーレムのコニーズ・イン Connie’s Inn で行われたショウ【Load of Coal】で歌われた。コニーズ・インは当時コトン・クラブの次くらいに大きく有名なクラブで、早い時間は白人専用だったが、白人が帰った遅い時間には黒人にも解放し、ワーラーのほかエリントン、フレチャー・ヘンダーソン、エセル・ウォーターズなども出演していた。
[Keepin’ Out of Mischief Now]Keepin’ Out of Mischief Now これはアンディ・ラザフ作詞、ファッツ・ワーラー作曲で、’32年につくられた曲だ。ワーラーの曲のなかでは後期に属するもので、映画、ミュージカルとは関係ない。当初はワーラー自身とルイ・アームストロングのレコードが売れた。
[Joint Is Jumpin’, The]The Joint Is Jumpin’ これはファッツ・ワーラーの有名な曲で、アンディ・ラザフとJ・C・ジョンソンが作詞した。クレディットでは1938年になっているが、ワーラーの自作自演のレコードが’37年の11月13日にヴィクターから出て、1週だけ17位にランクされている。